No.007 耳をすませば


職人と言えば、モノを作るために様々な作業をするワケっすけど、
その作業ってのには、いつも特定の「音」があるんすね。

最近ではラジオなんかで「色々な職人の作業の音」を聞き、
色々な職人を紹介していく番組があるくらいっすからねぇ〜


そんなワケで、別にすまさないんすけど、毎日作業の音を聞いてる内に
知らぬ間に特異化していく職人の耳、聴覚のお話っす。


まず最初に、「作業の音」って言っても一般の方の感じる疑問としては、

「なんで職人にとってそんなに「音」が重要なの?「騒音」じゃねーの?」

と、お思いでしょうが、それが違うんすよ。とっても重要なんすよ。

なぜなら、「音」いうのは作業すると出るモンっすよね、ってことはっすよ、
作業の結果の一部が「音」として現れるってことなんすね、ってことはっすよん♪
「音」とは、聞くことで作業の出来を予測&確認できる情報。ってことなんすね〜ん。


そんなワケで、オイラがやっているジュエリー製作作業では
普段どんな音を聞いて、どんな音が聞こえるようになっていくのか?
話していきたいと思いまっす!


ジュエリー製作の作業で出る「音」言えば、ハンマーで叩く音、タガネの音、
ヤスリをかける音、ノコで切る音、バーナーの空気・酸素圧の音、
などなどなどなど、、、、、なんすけど、


それらの「音」を日々聞いていると、どうなるのか?
どんな「音」が聞こえるようになってくるのくぁ!?


まずは、失敗した時に出る、明らかに通常とは違った音が分ってくるんす。

ハンマーで叩いた時に、シンを叩いてなかったり、ヤスリがけや
ノコで切るときに、しっかり削れ&切れてないと、とっても軽い音が出るんす。
石留めで失敗した時なんかは、ミシッっと割れる音が分るっす。

この辺の音は、まったくの素人さんでも注意して聞けば気付ける範囲っすね。
分りやすく一般的に例えると、ピアノ弾いてて音をハズした。みたいな感じっす。

そんな明らかに違う音でも、まだ初心者だと作業に夢中になり過ぎてて、
音を聞いて無かったりして、失敗してる事に気付かなかったりするんすねぇ。


その辺が瞬時に分ってくるとお次は、微妙な力の強弱が分ってくるっす。

ハンマー、ヤスリ、ノコ、タガネはもちろんのこと、
バーナーの火力も空気・酸素圧の音で分ってくるっす。

素人さんだと、音のみを注意して聞いてないと気付かないかもっす。

この辺が瞬時に分ってくると、音を聞きいては「このままじゃちと強いor弱い」とか
予測&確認しながら微調整が出来るようになってくるっす。

またしてもピアノで言えば、ただ楽譜通りに弾いてるだけじゃなく、
上手くメロディーを奏でることが出来るって感じでしょうか。


んで、お次は、オイラも最近聞こえ始めたんすけど、
もっと微妙なコンディンションの違いが、音で確認出来るようになるっす。

素材の状態とか、道具の状態とか、何かしら微妙に変化があると出る音で、
この辺になってくると素人さんには分らないと思うんすけど、
その音を聞き分けて、さらに微調整出来ることによって、
職人ならではの、味わいだとか、拘りなどと言った部分が出てくると思いまっす。


そんな感じで段々と音を聞けば、どんな作業で、どんな具合、どんな状態とかが、
だいたい分かってきて、職人が作業するのに主に使うのは
触覚や視覚なものの、特定の音に耳、聴覚も特異化してきて、
十二分に活用されていってるんすねぇ〜〜〜


そんな、耳、聴覚のお話でしたっす。

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(2006/05/16)

poko