No.005 洋彫り研究記 その5


洋彫り研究記、もう第5弾っす!

第一回第二回第三回第四回

今回は今までの線彫りとは違う技を使った新たな試みをしてたっす!
その名も「ドット彫り」っす!

注:正式な呼び名を知らんので勝手に名付けました。

どんなモノかは後のお楽しみにしといて、
まずは今回のターゲットっす!



漫画『ゴン』のワンシーンでアメリカコビトリスっす。
こやつを絵のような線だけでは無く、「ドット彫り」を入れて彫ってみたっす。

では! と、その前に、

今回ドットを彫るために作った道具、タガネを公開っす。




柄の付いている方が新たに作ったタガネで、柄を握り、押して彫るっす。

柄の付いて無い方が洋彫りでいつも線彫りに使っているタガネで、
小さいハンマーで叩いて彫るっす。

今までの洋彫りは後者の一本で、今回のはこの二本で彫ったっす。
でもこれじゃあ肝心のが分からんので、図に描いてみたっす。



上の四つが柄の付いて無い方で、下が付いている新しく作った方っす。

@が上っ刃から見た図、Aが下っ刃から見た図、
Bが正面から見た図、Cが横から見た図っす。

で、色の濃い部分から4段階で、そのまま、インディア油砥石、
アルカンサス油砥石、ペーパーヤスリ#2000と研いであるのを表しているっす。

特徴として、

今回作った下の段の方が山の角度が上の段の約120度に対し
90度とキツクなっていて、上っ刃のみのタガネとなっているっす。

と、いうことで!

タガネを使い↑↑のリスをドット彫りったのがこちらっ!


画像をクリックすると大きい画像が見れます。
サイズは横25mm20mmくらいに彫ってあるっす。


輪郭部分と影の濃い部分を線で彫り、毛皮をドットったっす。
絵で言うところの点描画。漫画言うところのスクリントーンっすね。

ドットを彫るにあたって、出来ればマイクロスコープがあればイイんすけど、
残念ながら無いので10倍ルーペで見ながら彫ったっす。

で、はたして毛皮っぽいの? と言われると微妙っすけど・・・
まあ、陰りとかニュアンスっぽいのは初の試みとしては
まずまず出たんじゃないかと思うっす。

この「ドット彫り」が上手くなれば絵だけじゃなく
よりリアルな写真なんかもいけそうっすね。


P.S.
技法、タガネなど等で、お教室の先生にお世話になってるっす。
ありがとうございまっす!今後もよろしくっす!!



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(2005/06/08)

poko