No.005 地金の感触


一般にジュエリーで使う代表的な素材の加工時の特性解説っす。

『イエローゴールド(K18YG 5:5)』

プラチナや銀に比べると硬い。しっかりなまさずに無理して叩いたり
曲げたりすると地金が割れたり折れたりする。バーナーで焙ると
その部分の温度が上がるので細かいロウ付けも可能。ただし、
ブローバーナーでも溶けるので注意が必要。あと、溶接の際ロウが
地金を食うので、同じ箇所に何回もロウ付けする時はそれにも注意。
彫りの感じは、硬い。石留めの時に爪で押さえ難く、また爪を小さく
しすぎると折れる。仕上げは楽に光り、彫りもよく映える。

『ホワイトゴールド(K18GW パラジウム割)』

結構柔らかく曲げたりするのが楽。↑のK18YGと比べると溶けにくく、
ロウも食いづらいので、ロウ付け作業も楽。彫りの感じは、ここで
紹介するものの中では一番彫りやすい。ほどよく柔らかいので、
石留めも留めやすい。仕上げはどうしても溶接部のロウの色が
地金の色とは変わるので最終仕上げとしてメッキが必要。
あと、金とパラジウムの融点に差があるので、部分的に溶かしたり
個人レベルの溶解設備で地金の木っ端や粉を吹いたりすると、地金が
割れやすくなったり、がでやすい。

『プラチナ900』

とても柔らかく曲げやすいが傷が付きやすく、粘りがあるので
やすりがけ、仕上げが大変。融点が高く酸素バーナーでもそうそう
溶けずロウもほとんど食わない。熱伝導率も低いので結構無茶な
溶接作業も出来る。彫りの感じは切れやすいがタガネが触れただけで
簡単に傷が付くので注意が必要。石は留めやすい。
あと、0.1cでタバコ1箱買えるほどの値段の高い貴金属なので、
切れっ端や削り粉をとっておくのはとても重要。

『シルバー』

柔らかい。延ばしたり曲げたりしやすい。またよく削れる。
非常に熱伝導率が高いので品物全体が温まり他の箇所のロウ付けが
外れたり、枯れたりするので溶接が難しい。
仕上げは傷が付きやすいのと火むらが出やすいので
ピカピカに仕上げるのは一番難しいかも。
彫りの感じは、超鋼タガネの場合に切れ過ぎるので注意。

 

※補足説明※

「ロウが地金を食う」
ロウ付けの際、若干の地金が溶けてロウとの合金になり脆くなったり
ロウ材の方に引っ張られたりする事。

「地金を吹く」
切り出した地金の木っ端や削りだした粉を再利用するため
るつぼ等で溶解し再び一つの塊にする事。

「火むら」
熱を加えることで微妙に地金が酸化して仕上げた後も色調に
むらが出来る事。銀製品の加工でよく起る。


まあ、説明不足&厳密には違う事もあるかもしれませんが、
だいたいこんな感じっす。最後に、純プラチナ、純金、純銀など
合金にせず貴金属そのものの加工は柔らかすぎるので特定の場合以外
加工も使用もあまりオススメ出来ないっす。


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(いつしかの【日々】より)

poko