No.013 彫り留めの実践


No.011で彫り留めの基本を解説したので、今回は実践編ということで、
よく使う彫り留めを解説っす。

今回の彫り留めはマス留めの応用と言うか、パヴェ留めの元と言うか、
ツッキリとも呼ぶそうっすけど、本当の所はよくわからんっす!(笑)

まあ、百聞は一見にしかずとも言いますんで、↓を見てくださいっす。




赤丸部分の留めっす。よく見かける留めっすね☆

今回は1/30ctのメレーダイヤっす。それでは解説に入るっす!


まずはタガネっすね。



左から、曲線用片切り、甲すくい、気持ち甲すくいのような丸みを付けた片切り
毛彫り(細)、毛彫り。っす。毛彫りは山の角度90度、ほとんど直線用ですが、
少しだけ曲線チックになってるっす。


お次は彫り留めの工程っす!コチラをクリックして画像を見ながらドゾッ!


@ もんだ座に沿って毛彫りでワク取り。
A 座と毛彫りを入れたとこの間の地金を片切りなどでカット。
B 座と座の間の地金を片切りや甲すくいなどでカット。
C 残った地金部分を起こして爪にし、石留め。
D 爪をナナコで丸めて終了。



こんな感じっす。さらに工程毎にポイントを言っていくとぉ〜

@は、山が90度くらいの毛彫りタガネで、彫るときにやや外側に傾けて
彫るっす。こんな感じっす。



あんまり傾けすぎると甲丸リングなどの場合、丸みが無くなって平らになって
しまうので注意っす。彫る位置は品物によって変わるっすけど、基本的には
もんだ座をカスルくらいがちょうどイイっす。

Aは、思い切り良く穴に向かって「カツンッ!」と落とすとキレイっす。
横の地金を落とす片切りタガネは、気持ち甲すくいのような丸みが付いた
片切りで彫ると角のキズやバリなんかも出ずにキレイにいくっす。

Bは、残す地金の幅を同じにしないと爪の大きさがマチマチになるのでに注意っす。
彫り方は、Aで言ったような片切りで「しのぎ」にするも良し。また、
甲すくいでただ間を抜くも良し。洋彫りなんかだと細い毛彫りを2本入れて
玉を作ったりもよくするっす。一番簡単なのは「甲すくい」っす。

Cは、爪が同じ大きさになるように残った地金を慎重にしっかりと
爪を立ててくださいっす。地金を立てずに寄せるだけだとナナコで
丸める時にバリがでるっす。あと、万が一の失敗を考えて、
すでに留めた石側から爪を立てるより、まだ地金が多く残ってる方から
爪を立てほうがイイっす。間違って爪を彫り飛ばしてもリカバーが効くっす。

Dは、丁寧に丸めてくださいっす。あんまりグリグリやるとバリが出るっす。



以上、ジュエリーでよく使われる彫り留めの解説だったんすけども、
最後に、『彫り留めの実践』ってことなので、実際に品物に彫っているところの
ダイジェスト画像と仕上げ後の品物の画像をどうぞっす。

ダイジェスト   仕上げ後の品物


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(2005/02/07)

poko